
VSCodeでArduino
インストールおよび環境設定
VSCodeへのインストール
VSCodeにArduino拡張を入れるためには、通常のVSCodeの拡張を入れるのと同じ手順です。
つまり、
左側のメニューの拡張をクリックするか、Shift + Control + Xを押すかすると、拡張の一覧が出て来ますので、そこでインストールを選択すれば入ります。
インストール自体は割とすぐに終わります。
この時、arduino-cli
もセットでインストールされます(つまりバンドルされています)。
また、arduino-cli config init
も同時に行われていて、~/.arduino5/
が作成され、そこに必要なファイルが置かれます。この環境は自分でarduino-cli
をインストールした時のものと同じですから、たとえば既にarduino-cli
の環境を作っている場合は、それが使われます。
ただし、何もしないでいるとarduino-cli
はバンドルされたもの(ちょっと古かったりする)が使われますので、それを使わないで自分のインストールしたarduino-cli
を使いたい場合は、環境設定でその旨を指定してやる必要があります。
ssh環境でのインストール
Remote - SSH
拡張を入れていて使っている状態になっていると、拡張はsshの先に入ります。
これは何が起きるかと言えば、sshの先のコンピュータ上でArduinoの開発が行えるということです。
私の環境の例で言えば、VSCodeはWindowsデスクトップの上で動いていますが、開発するためのコンピュータはsshで接続した先のOrange Pi 5です。この上では色々なものを開発していますが、Arduinoの開発もその上で行っています。ターゲットのボードもこの先につながっています。
これがこのままWindowsのVSCodeの上から操作できると都合が良いのですが、VSCodeのArduino拡張は、Remote - SSH拡張とセットで使えば、これが自動的に実現できるわけです。
なお、Remove - SSH拡張は接続先に独自の環境を作ります。これは~/.vscode-server/extensions/
の下に作られます。バンドルされたarduino-cli
もこの下に置かれています。
環境設定
環境設定も他の拡張と同じように、「環境設定」を開くとメニュー形式で設定可能です。
以下はその設定項目です。
オプション | 説明 |
---|---|
arduino.useArduinoCli | Arduino CLIを使用するか(true ) 、従来の Arduino IDEを使用するか(false ) - デフォルトはtrue です(最新版)。バンドルされたバージョンの Arduino CLI を使用するためにはarduino.path とarduino.commandPath 値を未設定のままにするか、Arduino CLIのカスタムバージョンを指すようにします。 |
arduino.path | Arduino インストールへのパス。この設定を変更してフルパスを含めることで、Arduinoのカスタムバージョンを使用できます。例: C:\\Program Files\\Arduino (Windowsの場合)、/Applications (Macの場合)、/home/<username>/Downloads/arduino-1.8.1 (Linuxの場合)。変更後は再起動が必要です。デフォルト値は、従来の Arduino IDEインストールパスから自動的に検出されます。Arduino CLI を使用するには、arduino-cli実行可能ファイル (例: /usr/local/bin )を含むパスを使用するか、バンドルされたバージョンの Arduino CLI を使用するように未設定のままにしておきます。 |
arduino.commandPath | arduino.path を基準にした実行可能ファイル(またはスクリプト)への相対パス。デフォルト値はarduino_debug.exe (Windows)、Contents/MacOS/Arduino (Mac)、arduino (Linux)の場合です。この設定を変更することで、カスタム起動スクリプトを使用して Arduino を実行することもできます。(変更後は再起動が必要です) 例: run-arduino.bat (Windows)、Contents/MacOS/run-arduino.sh (Mac)、bin/run-arduino.sh (Linux)の場合。Arduino CLIのバンドルバージョンを使用するには、このオプションを未設定のままにしておきます。Arduino CLIのカスタムバージョンを使用するには、arduino-cli を使用します。 |
arduino.additionalUrls | サードパーティパッケージの追加のボードマネージャーのURLを文字列配列として指定すます。デフォルト値は空です。 |
arduino.logLevel | CLI出力ログレベル。info またはverbose 。デフォルト値はinfo です。 |
arduino.clearOutputOnBuild | アップロードまたは検証する前に、出力ログをクリアする。デフォルト値はfalse です。 |
arduino.allowPDEFiletype | VSCodeのArduino拡張機能で Arduino の 1.0.0 より前のバージョンの .pde ファイルを開くことができるようにします。デフォルト値はfalse です。 |
arduino.disableTestingOpen | オープンステータスをチェックするためのシリアルポートへのテストメッセージの自動送信を有効/無効にします。デフォルト値はfalse (テストメッセージが送信されます)です。 |
arduino.disableIntelliSenseAutoGen | true の場合、vscode-arduinoはArduinoのコンパイラー出力を分析してtrueIntelliSense設定(例えば.vscode/c_cpp_properties.json )を自動生成しません。 |
arduino.analyzeOnOpen | true の場合、プロジェクトを開いたときに自動的に分析が実行されます。arduino.analyzeOnSettingChange がtrue の場合にのみ機能します。 |
arduino.analyzeOnSettingChange | true の場合、ボード、構成、またはスケッチ設定が変更されたときに解析が自動的に実行されます。 |
設定項目が沢山ありますが、この中で指定した方が良いものは、arduino.commandPath
とarduino.path
です。これは、VSCodeにバンドルされた版ではなくて、自分でインストールした版のarduino-cli
に一致させてておいた方が都合が良いことが多いです。
コアのインストール
Arduino拡張の中からもコアのインストールは出来ます。
F1を押すとツールバーの入力欄にコマンド入力リストが開きます。
ここで「Arduino: Board Manager」を選択します。そうすると、ボードマネージャのウィンドウが開きます。
この中から、必要なコアを選択してインストールします。この辺はArduino IDEのそれと同じ感じです。
この中にないサードパーティのコアをインストールしたい場合は、ウィンドウの最下段にある「Additional URLs」をクリックすると設定が開きます。
ここで「Add Item」ボタンをクリックすると入力欄が開きますから、ここに追加のコア情報のURLを入力してやります。
その後、ウィンドウ最上段にある「Refresh Package Indexes」をクリックすると、追加したサードパーティコアの情報も表示されるようになります。
ライブラリ
コアのインストール同様にライブラリのインストールも拡張の中から可能です。
コマンド入力リストの中から「Arduino: Library Manager」を選択すると、ライブラリマネージャのウィンドウが開きます。
この中から必要なライブラリを選択してインストールします。この辺もArduino IDEのそれと同じ感じです。
その他の設定
その他の設定項目は、VSCodeの一番下の行(ステータス行)に隠れています。
- Arduinoを接続しているポートの設定
- ボードの設定
- プログラマの設定
などはこの行にいます。
ここの項目をクリックすると、設定の変更ができます。