データベースが作れるオープンソースノーコードのレビューです。
オープンソースなローコード、ノーコードまとめのリストから気になったものをレビューしています。今回はその3弾です。
ノーコードとはいっても、ECサイト構築に向いたものやWebサイト作成に向いたもの、アプリ制作に向いたもの等、いろいろあります。
今回試したノーコードはgoogleスプレッドシートやExcelのようなUIでデータベースが構築できるもので、業務効率化ツールや社内など限られたチームで使うツールを作るのに向いています。
どんなものが作れるか
あまり多くを期待せず、googleスプレッドシートやExecel等で管理していたデータを少しだけ便利に使うという用途だとストレスも少なく使えるかと思います。
「Baserow」ではテンプレートからツールを作成することができ、その中で便利そうな例だと
レストラン内のシステム
学校内の管理システム
等あります。もちろん、テンプレートを使わず、空のデータベースからツールを作成することもできます。
基本機能
「Baserow」は「Airtable」の代替を主張しています。「Airtable」も同じようなツールで、こちらはオープンソースではありませんが「Baserow」より機能が豊富です。機能の構成は、「Baserow」「Airtable」どちらも
1. データベースとしての機能
2.データのインポート・エクスポート
3.データビュー・フォーム作成機能
+αの機能
といった感じです。有名なだけあるのか「Airtable」は+αが充実していたり、データビューの種類が多かったりします。
簡単に試してみました
商品マスタとその商品マスタを参照する売上情報を管理するような構成で作ってみました。
グリッドビュー
商品マスタ
売上情報
ギャラリービュー
ギャラリービューからアイテムをクリックすると編集もできます。
フォームビュー
テーブルがリンクされたカラムは、リストからデータを入力できます。
テーブル参照と関数
テーブル参照
テーブル参照するカラムをクリックすると、参照するデータのリストが表示されます。
対象行をクリックで、リンクされたデータとして格納されます。
関数
計算式の入ったカラムの定義です。同じ行の「Amount」のカラムに「Product」の参照先から取得した「Price」と「Qty」で掛け算させた値にします。使用される計算式が独特ですが難解というほどではないです。
「Product」が指定された行で「Qty」を入力すると計算して「Amount」に値が入ります。
その他
APIと、APIドキュメントが自動で生成されます。
「Baserow」ではあまり自由な画面は作成できないですし、少し複雑な処理をするにはテーブルカラムの関数で頑張るしかありません。
APIを使って他のソフトウェアやサービスと組み合わせることで、そういった弱点を補うこともできます。
前回レビューした「appsmith」は、「Baserow」とは逆でアプリ内にデータソースを持たず画面作成や処理に重点を置いたローコードで、併用すれば双方のないところを補い合えて良さそうです。ただ、「appsmith」はローコードで専門知識がある程度要求されるため非エンジニア向きではなくなります。
今後のオープンソースノーコード、ローコードの調査で相性が良さそうなものがあればまたご紹介したいと思います。
総合
「Airtable」と比べるとテーブルのカラムの種類が少なかったり、機能が少なかったり、ビューが少なかったりと物足りないところがありますが、それがかえってシンプルで良いという方には良いかもしれません。
ただ、オープンソースというわりに一部ビューが有料サービスではないと使えないのがちょっと微妙だなと思いました。
「airtable」に類似のオープンソースは「baserow」以外にもたくさんあるようですので、次回は比較しながらレビューします。
さいごに
こんなことできるだろうか?現行使っているサービスの代わりになるだろうか?といったこと等、有償で調査いたします。
お問い合わせまでご連絡ください。
追記
オープンソースなローコード・ノーコードのサービスをはじめました。
詳細は以下をご覧ください。