RK3588RK3588S

概要
Orange Pi 5, Orange Pi 5Bは、Rockchip RK3588Sを、Orange Pi 5 plusはRockchip RK3588使用しています。両者の違いは主に周辺機器の数の違いで、CPUそのものや搭載可能メモリ量については同じです。
- 8nm プロセスで製造されています
- Coretex-A76 × 4, Coretex-A55 × 4 の8コア構成です
- GPUはMali-G610 MC4
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6.0 TOPsのNPU搭載
3 core, int4/int8/int16/ FP16/BF16/TF32 をサポート - 8Kビデオ対応コーデック、8K 60fps表示可能
- 豊富なディスプレイインターフェイス
- 複数のカメラインターフェイスとHDMI入力
- 豊富なインターフェイス(後述)
ハードウェア仕様
異なる部分については赤字で示します。
一番目立つ違いは、PCIeの有無ではないでしょうか? 5, 5Bと5plusの大きな違いはここにあります。SSDをNVMeで快適に使うためにはplusが必要であることがわかります。
「他のCPUとの比較」を見るとわかりますが、Rockchipの主張によると、CPUはRK3399(Rock 4C等に使われています)の4倍のパフォーマンス、GPUは8倍のパフォーマンスとのことです。
RK3588とRK3588Sの比較
RK3588S データシート(PDF) データシート抜粋(日本語訳) |
RK3588 データシート(PDF) データシート抜粋(日本語訳) |
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CPU |
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GPU | Mali-G610 MP4 | |
NPU | 6TPOPS | |
メモリ | LPDDR4x/LPDDR4/LPDDR5 最大32GB |
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映像出力 |
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映像入力 |
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ネットワーク | 1GbE ×1 | 1GbE ×2 |
USB |
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PCIe | – | PCIe 3.0 x 4 |
Combo PIPE | 2ポート | 3ポート |
低速I/O |
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サイズ | 17×17mm | 21.45×21.45mm |
他のCPUとの比較
似た用途のCPUの各種ベンチマークの比較を挙げます。
Intel CPUは小型PC等で使われるものを選択してみました。CPUの特性が異りますから、あくまでも参考データと思って下さい。
個人的な感想ですが、「小型のホームサーバが欲しい」という用途であれば、ここに挙げたようなCPUを使った中古小型PCを買うよりは、Orange Pi 5を購入した方が良いような気がします。
名前 | メーカ | コア構成 | 数 | クロック(GHz) | PassMark CPU | GeekBench 5 multi core |
消費電力(W) | 備考 |
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BCM2711 | Broadcom | Coretex-A72 | 4 | 1.5 | 1375 | 672 | 4 | RaspberryPi 4 |
RK3399 | Rockchip | Coretex A72 | 2 | 1.2 | 1379 | 615 | 7 | Rock4C |
Coretex A53 | 4 | 1.5 | ||||||
RK3588 | Rockchip | Coretex A76 | 4 | 2.4 | 6124 | 2235 | 12 | OrangePi 5 plus |
Coretex A55 | 4 | 1.8 | ||||||
RK3588S | Rockchip | Coretex A76 | 4 | 2.4 | 6133 | 2269 | 12 | OrangePi 5 Orange Pi 5B |
Coretex A55 | 4 | 1.8 | ||||||
Intel Celeron N5100 | Intel | Coffee Lake | 4 | 1.1/2.8 | 2625 | 1748 | 6 | |
Core I5 8500 | Intel | Coffee Lake-S | 6 | 3.0 | 9596 | 5365 | 65 | ThinkCentre M720q Tiny |
構成図
RK3588S

RK3588

技術情報
RK3588/RK3588Sに関するソフトウェア関連の情報は、RockchipのGithubアカウントから取得可能です。
OrangePiは中国製のSBCなので、中国語の情報が結構あります。中国語では「香橙派5」と呼びますので、Googleで検索する時には香橙派5で探してみるのも良いかも知れません。