Orange Pi 5 シリーズ

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更新: 2023年7月14日

Orange Pi 5の種類

「Orange Pi 5」には現在3種類あります。

いずれのモデルもメモリは4, 8, 16GBのバージョンが存在します。

画像では大きさがいろいろに見えますが、横幅は全て100mmで同じです。

仕様の比較

それぞれの解説を見ても違いがわかりにくいので、それぞれについて有無や仕様の一覧を作ってみました。

Orange Pi5 Orange Pi5B Orange Pi5 plus 備考
SoC RK3588S RK3588S RK3588 plusはRK3588です
RAM 4GB/8GB/16GB/32GB 4GB/8GB/16GB/32GB 4GB/8GB/16GB 32GBあることになっているモデルも現実には発売されていません
いずれもLPDDR4/4xです
ストレージ
  • 16MB flash
  • MicroSD(TF)カード
  • M.2 2242(PCIe 2.0 × 1) M-KEYスロット
  • 32GB/64GB/128GB/256GB eMMCオンボード
  • MicroSD(TF)カード
  • (NOR flash未搭載)
  • 16MB flash
  • MicroSD(TF)カード
  • 16GB/32GB/64GB/128GB/256GB eMMCソケット
  • NVMe SSD (PCIe 3.0 x 4) 用の M.2 2280 スロット
USB
  • USB3.0 × 1
  • USB2.0 × 2
  • Type-C(USB3.1) × 1
  • USB3.0 × 1
  • USB2.0 × 2
  • Type-C(USB3.1) × 1
  • USB3.0 × 2
  • USB2.0 × 2
  • Type-C(USB3.1) × 1
plusは3.0が1つ多いです
ビデオ出力
  • HDMI2.1 最大 8K @60Hz
  • DP1.4 (DisplayPort)ポートは Type-C と共有
  • MIPI D-PHY × 2TX 4Lane、構成可能4K@60Hzまで
  • HDMI2.1 最大 8K @60Hz
  • DP1.4 (DisplayPort)ポートは Type-C と共有
  • MIPI D-PHY × 2 TX 4Lane、構成可能4K@60Hzまで
  • HDMI2.1 × 2 最大 8K @60Hz
  • DP1.4A 最大 8K @30Hz(DisplayPort)ポートは Type-C と共有
  • HDMI × 1 入力、最大 4K@60FPS
  • MIPI D-PHY × 1 TX 4Lane、構成可能4K@60Hzまで
plusにはHDMI入力があります
カメラ
  • MIPI CSI 4レーン
  • MIPI D-PHY RX 4レーン × 2
  • MIPI CSI 4レーン
  • MIPI D-PHY RX 4レーン × 2
  • MIPI CSI 4レーン
plusだけ少ない
オーディオ コーデック:ES8388
  • 3.5mm ヘッドフォン ジャック オーディオ入出力
  • オンボード MIC × 1
  • HDMI 2.1 eARC × 1
  • コーデック:ES8388
  • 3.5mm ヘッドフォン ジャック オーディオ入出力
  • オンボード MIC × 1
  • HDMI 2.1 eARC × 1
  • コーデック:ES8388
  • 3.5mm ヘッドフォン ジャック オーディオ入出力
  • オンボード MIC × 1
  • HDMI 2.1 eARC × 1
  • スピーカ × 1
plusにはスピーカコネクタがあります
Ethernet 10/100/1000Mbps 10/100/1000Mbps 10/100/1000/2500Mbps × 2 plusは2.5GbEが2あります
拡張ポート 26 pin 26 pin 40 pin plusはピン数が多いです
M.2 M-KEYソケット拡張スロット PCIe(2.0 × 1) NVMe 2242 SSD
カスタムPCIe Wi-Fi6+BT5.0モジュールをサポート
なし PCIe(3.0 x 4) NVMe 2280 SSD 無印とplusでは、対応モジュールの長さが異なります
M.2 E-KEYソケット拡張スロット なし なし 2230 PCIe(2.0 x 1)/PCM/UART/USB2.0, Wi-Fi6+BT モジュールの長さとキー以外は、無印のM.2 Mと同じです
Wi-Fi/BT なし オンボード なし B固有のデバイスです
技適未対応なので国内では使えません
ボタン
  • MaskROMキー
  • リカバリキー
  • オン/オフキー
  • MaskROMキー
  • リカバリキー
  • オン/オフキー
  • MaskROMキー
  • リカバリキー
  • オン/オフキー
違いはありません
電源 Type-C電源、5V 4A Type-C電源、5V 4A Type-C電源、5V 4A 違いはありません
LED 電源: 赤
ステータス: 緑
電源: 赤
ステータス: 緑
RGB plusは横向きに光が出ます
デバッグポート UART 3pin UART 3pin UART 3pin 違いはありません
対応OS Orangepi OS(Droid), Orangepi OS(Arch), Ubuntu, Debian, Android12 Orangepi OS(Droid), Orangepi OS(Arch), Debian11, Ubuntu22.04, Ubuntu20.04, Android12 Orangepi OS(Droid), Orangepi OS(Arch), Ubuntu22.04, Debian11, Android12 表記は異なりますが、事実上同じです
サイズ 100mm * 62mm 100mm * 62mm< 100mm * 75mm

どれが一番良い?

3種類ありますが、Raspberry Pi(4)の延長で使うのなら無印で、パソコンやサーバとして使うのなら Plus を選択するのが間違いない選択だと思います。

Bは技適がないこともあって、あまりお勧めはできません。Wi-FiやBTを使わないでBを選択する積極的理由もありません。強いて言うならeMMCをオンボードにできるという点に特徴がありますが、普通はeMMCよりはSSDの方が高速ですから、より廉価な無印にSSDをつけるという選択で十分だと思います。

無印でもSSDをつけることは可能ですが、大きさが特殊(2242)なせいもあって選択肢が少ないですし、NVMeでもない(PCIe 2.0 × 1)ので近頃のパソコンほどは高速ではありません。とは言えRaspberry Pi(4)をSDで使ったりUSB外付けディスク(SSD)を使うよりは高速なので、普通に使う分には十分かも知れません。ちなみにこのサイトのサーバは無印で動いています

Plusが登場する前であれば無印で十分だったのですが、Plusが出てしまった今となっては、無理に無印を選択する理由はないとも言えます。

PlusはSBCと言うよりはパソコンやサーバの延長だと思って良いでしょう。SSDも普通に売られているMVMeの普通のサイズ(2280)が使えます。インターフェイスもミニPCに負けないくらいついています。その代わりボードの幅が13mm大きくなっています。ちなみに、この寸法は TAKACHIのPR-140 というケースにすっぽり納まります。

Plusは他の2機種と異なり、ピンヘッダのピン数が40ピンになっています。仕様を見る限りでは、配置はほぼRaspberryPiと同じのようなので、もしかしたらRaspberryPiの拡張ボードが使えるかも知れません。あくまでも可能性に過ぎませんが、他の2機種は26ピンなのでこのようなことを考えること自体ができません。

各種OS

Orange Pi 5には以下のOSイメージが公式サイトからダウンロード可能です。

この他にも非公式のイメージや他の同じSoCを使ったボードのイメージを使ったりすることも可能なこともあります。後述するようにWindows11 on ARMやArmbianも動きます。

インストール解説

インストールのうち、インストールイメージをどこかから持って来てSDを作るものに関しては、特に解説ページを読むまでもなく公式サイトに書かれている手順を踏襲するだけで出来ますので、特に解説らしいものは不要だと思います。ただし、Android系のOSの場合、SDを作る時に使うソフトウェアの操作にクセがあるので、これに関してはRaspberryPi等の経験が豊富な人でもつまづくことがあるかも知れません。とは言え、勝手な手順でやらないで公式サイトの解説の通りにやれば、特に問題らしい問題は発生しないでしょう。

購入サイト

現在のところ、国内での扱いはありませんが、弊社で扱えるよう鋭意準備中です。

現在一番確実なのはAliExpress経由の公式販売ページからの入手となりますが、品切れになっていることや再販業者のトラップが多いので注意が必要です。

もっとも、現在確認できている範囲では、再販業者だからと言って極端に高額になっているということはありません。公式ではしばしば品切れを起こすので、「時間を金で買う」つもりで再販業者を使うのは、それほどダメな選択ではありません。その程度の違いです。

使い方等